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家づくりコラム

2025.07.16

日本で最も機能する 家づくりへの誇り

 

福井の気候風土に合わせたパッシブデザインと高い断熱性能で、健康で快適な暮らしを実現する家づくりを行ってきたCRAFIT HOUSE。ご家族一人ひとりの想いや価値観を大切にしながら、長く安心して住み続けられる住まいを提供してきました。

このたび、住宅の温熱環境と健康の関係性について長年研究を重ねてきた近畿大学副学長の岩前篤教授をお招きし、CRAFIT HOUSE代表 川端一輝との対談が実現。家づくりの在り方について語り合いました。

 

日本の住宅性能、世界標準への大きな一歩

これまで日本の建築基準法では、住宅の断熱性能に関する具体的な基準は定められていませんでした。しかし2025年4月からは、新築住宅に断熱等級4以上が義務付けられ、その5年後には断熱等級5への引き上げも予定されています。基準が着実に強化される中、二人は今後の家づくりをどのように考えているのでしょうか。

 

―まずは、この住宅基準の見直しについて詳しく教えてください。
川端代表「大きな変化は、住宅の断熱性能に関する基準が明確に定められることです。具体的には、断熱等級4というレベルが最低基準として義務付けられます。さらに2030年には断熱等級5への引き上げも予定されています。私たち住宅会社には、この基準に対応するだけでなく、さらなる価値を提供していくことが求められる時代になってきたと感じています」

 

岩前教授「大切なのは、この断熱等級4という基準が『望ましいレベル』ではなく、『少なくともここまでは』という最低ラインだということです。欧米では20年以上前の基準レベルにしかなりません。日本の最高レベルである断熱等級7は、欧米にとっては標準で、さらに1~2ランク上げようという動きもあります」

 

―そんな中でCRAFIT HOUSEでは、どのような対応をしていますか。
川端代表「当社では最低ラインを断熱等級5に設定し、より高性能なHEAT20 G2に対応した仕様もご用意しています。これらの性能の違いをお客様に丁寧にご説明し、ライフスタイルに合わせて選択いただいています」

 

 

快適な住まいが育む、家族の健康

住宅の断熱性能を高めることは、単なる省エネや光熱費削減だけでなく、私たちの健康にも深く関わっています。岩前教授が実施された調査では、断熱性能の高い住宅への住み替えによって、様々な健康症状が改善されることが明らかになりました。

 

―その調査から、住まいと健康の関係性についてどのようなことがわかったのでしょうか。
岩前教授「手足の冷えやアトピー性皮膚炎、気管支喘息など、普段から悩まれている方が多い症状が、高断熱住宅で暮らすことで改善されるケースを数多く確認しました。住宅の性能が上がることで、病院に通う必要がなくなったり、薬が必要なくなったりするケースも見られたのです。通常の実態調査では1%前後の違いしかでないのですが、この調査では我々が想像していた以上に大きな差が見られました」

 

―健康面以外には、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
岩前教授「従来、住宅の断熱性能というと、暖冷房に関する省エネという『エナジーベネフィット(EB)』が中心に語られてきました。しかし、それ以外の『ノンエナジーベネフィット(NEB)』にもっと注目していただきたいと考えています。例えば、私も冬場は霜焼けに悩まされ、薬を塗ったりマッサージをしたりしていましたが、暖かい家で暮らすとそういった手間はかかりません。一年中薄い布団一枚で快適に眠れるようになれば、厚手の布団の収納スペースも不要です。家の断熱性を上げるとコストが高くなると言う方もいますが、うまく設計すれば同じ居住空間を確保しながら家の面積を減らせるため、圧倒的にメリットの方が大きいと思います」

 

CRAFIT HOUSEが守る健やかな暮らし
このように、住まいの性能は私たちの健康に大きく影響します。しかし、特に目の前の暮らしや仕事に忙しい若い世代にとって、健康の価値は実感しにくいものかもしれません。


川端代表「私自身、昔は仕事に邁進するあまり、健康について深く考えていませんでした。しかし、子どもが生まれて家族のことを考えたとき、改めて健康の大切さを実感するようになりました。自分が健康でなければ、誰も幸せにできない。そう気づいたのです。」

 

 

岩前教授「『健康なめんな』というのが私からのメッセージです。健康=高齢者にとって大切なことと思われがちですが、若い方にとっても夜ぐっすり眠れることや快適に過ごせることは大切な価値だと思います。身近な人が健康を害すと、私たちはとても心配しますよね。つまり、自分が健康を損ねることは、周りの大切な人たちを心配させることになるということです」

 

川端代表「健康というのは、マズローの欲求5段階説(※)でも生理的欲求の次に重要な要素です。ところが健康な方々にとって、それはあまりにも当たり前すぎて、見落としがちな価値になっています。だからこそCRAFIT HOUSEは家づくりを通して、お客様の『健康というかけがえのない資産』をしっかりと守り続けます」

 

※マズローの欲求5段階説とは、人間の欲求を5つの階層に分け説明した心理学理論。 生理的欲求・安全の欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現の欲求の5つを指す