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家づくりコラム

2025.12.12

【2026年版】住宅補助金:みらいエコ住宅2026事業とは?

2050年カーボンニュートラルの実現と、光熱費高騰への対策として、政府は家庭部門の省エネ化を強化しています。
その中心施策が、国土交通省・経済産業省・環境省が連携して実施する 「住宅省エネ2026キャンペーン」 です。

 

 

今回対象となるのは、令和7年11月28日の閣議決定以降に、工事を着手した住宅です。

 

新築の場合:基礎工事の着手が令和7年11月28日以降

リフォームの場合:令和7年11月28日以降

 

契約日ではなく工事を始めた日であることです。契約がそれより前であっても、対象の工事開始が11月28日以降であれば補助の対象になります。

 

 

あなたがもらえる補助金はいくら?GX志向型住宅・長期優良住宅・ZEH水準住宅の違いとは?

「GX志向型住宅」「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」では、 これら3つは簡単に言うと「省エネ性能のレベル」が異なります。

 

 

GX志向型住宅とは?

省エネ性・快適性・環境性能を高い水準で満たした次世代住宅です。

 

 ①断熱等級6以上(UA値0.46以下) ※断熱地域区分が5・6の場合のUA値

外気の影響を抑え、冷暖房効率を向上させるため、光熱費の節約と快適で健康的な住環境の両立が可能です。条件を満たすための技術や費用は、工務店や家の仕様によって様々です。

断熱等級についての記事はこちらから

 

②一次エネルギー消費量の削減率

2-1再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率とは?
※太陽光発電などの再生可能エネルギーによる削減分を考慮しない

断熱性能の向上(熱を逃さない住宅づくり)や高効率な設備機器(高性能なエアコン/節湯機能付きの水栓など)の導入により、従来の住宅と比べてエネルギー使用量「35%以上」カットを求められます。この基準は、家庭単位での省エネ性能を高めることで、国全体のエネルギー効率化とCO²排出削減を目指しています。

 

2-2 再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率とは?

太陽光パネルを設置して、自分の家で使う電力は自分で賄うことが出来る事です。

「住宅のエネルギー性能向上」+「太陽光発電などの再生可能エネルギー」を活用し、住宅が使うエネルギー量をゼロ以下にすることです。建物が年間に消費する一次エネルギーよりも多くのエネルギーを創り出す状態となります。

 

③高度エネルギーマネジメント(HEMS)の導入

HEMSとは、家庭の電力消費を「見える化」し、スマート家電や太陽光発電と連携してエネルギーを最適に管理・制御するシステムで、消費電力を把握し、効率的な節電が可能となります。

子育てグリーン住宅支援事業では、「ECHONET Lite AIF仕様」に対応し、一般社団法人エコーネットコンソーシアムのホームページに掲載されている「コントローラ」が条件の対象となっていました。

※性能を満たす製品であっても、掲載されていない(認証を受けていない)製品は補助対象になりません。

 

また、昨年度は、福井県が寒冷地であることを理由に太陽光発電の設置は必須ではありませんでした。
しかし、今年度については、同様の取り扱いになるかどうか、まだ正式な発表が出ていない状況です。

 

 

長期優良住宅とは?

長く安心して住める住宅として国が認定する制度です。
認定により、住宅ローン減税・固定資産税の軽減など税制優遇があります。

(出典:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会参照)

国土交通省のHPにも最新情報が公開されていますので、こちらも合わせてご確認ください。

 

 

ZEH水準住宅とは?

ZEH水準住宅とは光熱費を抑え、快適で健康な暮らしを実現する高性能な家で、2030年の標準を先取りした省エネ住宅です断熱等級5一次エネルギー消費量等級6の基準を満たすことで、標準的な住宅と比べて約20%の光熱費削減が可能です。再生可能エネルギーの導入は任意となっており、各家庭のニーズに応じて選択できます。
国土交通省のHPにも詳細が公開されていますので、こちらも合わせてご確認ください。

 

 

 

既存住宅のリフォームの支援

既存住宅の省エネリフォームも支援対象となります。
※賃貸や買取再販住宅も対象

 

他の省エネ制度(窓リノベ2026・給湯省エネ2026など)と 併用可能 です。

※近日詳細な解説した記事をアップします。

 

3. 子育てグリーン住宅支援事業(2025)との主な6つの違い

① 補助金額が全体的に減額

住宅性能区分 2026年(新制度) 2025年(旧制度) 差額
GX志向型 110万円 160万円 ▲50万円
長期優良住宅 75万円 80万円 ▲5万円
ZEH水準住宅 35万円 40万円 ▲5万円

 

特に、GX志向型住宅では50万円もの減額となりました。

 

② ZEH水準(注文住宅)の交付申請期限が短縮

注文住宅のZEH水準のみ、
2026年9月30日が期限(昨年より約3ヶ月早い)

打合せに時間を要する注文住宅では特に注意が必要です。

※経済産業省の発表より2025年11月28日( https://www.meti.go.jp/press/2025/11/20251128004/20251128004.html)

 

③ 予算縮小に伴う早期終了リスク

新築向け予算:

  • 2025年:2,100億円
  • 2026年:1,750億円

予算は縮小しており、年度途中の予算枯渇リスクは以前より高まっています。

 

④ GX志向型住宅の要件は据え置き

要件は高い水準のままですが、全世帯対象で110万円が支給されます。

 

⑤蓄電池を設置する場合の補助事業と併用して使用できる

蓄電池を設置する場合の補助事業は以下の通りになります。

 

※近日詳細な解説した記事をアップします。

 

 4. 効果的な進行スケジュールの組み立て方

補助金取得の最大のポイントは 着手時期 です。

特に注意すべきタイミング

  • 2026年9月30日:ZEH水準(注文住宅)申請期限
  • 2026年11月頃:予算枯渇の可能性が最も高い時期

 

通常よりも早い締め切りとなっています。マイホーム計画から契約・着工まで半年以上時間がかかることも少なくないため、余裕を持った計画を立てましょう。

 

 

5.補助金は減額でも、「マイホーム計画の早期化」が最重要

  • 建築費は今後も上昇傾向
  • 早めの着手で補助金の適用が可能
  • 性能を高めた住宅は、長期的に光熱費削減メリットが大きい

 

補助金選びは、建築費用だけでなく、将来的な住まい方まで考慮する必要があります。工事の開始時期が補助金の対象期間に含まれているか、工務店が要件を満たす施工実績を持っているか、総費用は予算内に収まるか、家族構成や生活スタイルに合っているかなど、多角的な検討が重要です。

また、新築住宅や既存住宅のリフォームで活用できる補助金があります。

 

 

住宅は一生の買い物です。お近くの工務店に相談しながら、補助金制度をうまく活用して、快適で経済的な住まいを実現しましょう。

クラフィットハウスでも、相談会を開催しておりますので、お気軽にご相談ください。